ムゲン・スペース・メモランダム

一度ファンになると、一生付き合っていくのが私のファン流儀。言い換えれば、そういう人しかファンにならない。私の世界はムゲン・スペース。夢中になれるって、しあわせ。

瞼をしっかり閉じりゃ・・・

 北海道は冬へまっしぐらだが、京都は紅葉の真っ盛りだろう。4年前、アニタ(梅艶芳)はその京都へ行ってエステ・サロンのコマーシャル・フィルムを撮った。行くときはとっても元気だったのに4日後に帰ってきたときは別人のようなアニタだった。ファンは香港の空港を力なく歩いていたアニタ(梅艶芳)の姿が目に焼きついて忘れられない、という。このときが、彼らにとってアニタを見た、アニタと言葉を交わした最後だった。11月28日だった。以後、彼女はマスコミの前に現れることなく、あちらの世界へ引っ越してしまった。

 あのときの京都は例年になく寒く、霙が降り、摂氏0度に近かったという。その中で、アニタは肩を出した衣装で撮影をした。だから、体調を崩したのだ、という人がいる。そうかもしれない。アニタの体調を考えて、ロング・ショットやバック・ショットはスタンド・インがつとめたそうだ。「現代女人心」や明報周刊の付録として付いてきたVCDに、このCMのメイキングが収録されている。(もともとは娯楽新聞台の番組だったようだ。)関西空港に到着したところから、紅葉が美しい大覚寺と光明寺でのロケの様子がわかる。メイキングの終わりには、ロケからホテルに戻ってきたアニタに短いインタビューもはいっている。化粧っけのないアニタの顔は生気がなく、疲労の色が濃くて声も弱々しい。いかにも体調が悪そうだ。この日が最後のロケだったのだろう、と思われる。アニタは日ごとに体調が悪化したようだ。このイメージはそのまま28日に香港へ戻ってきたときのニュース映像のアニタに重なる。

 しかしながら、肉体的にも精神的にも最悪だったろうと思われる状況の中で撮ったコマーシャルの中のアニタは、非常に美しい。特に、振り向むいて意味ありげにはんなり微笑むラストが秀逸だ。コマーシャルはアニタが亡くなっても放送されていた。追悼番組の中で流れていたから、1月10日ごろに打ち切りになったのではなかろうか。これは、あのはんなり微笑む美しい彼女を覚えていてほしいという、アニタの願いだったのかもしれない。
  1. 2007/11/28(水) 16:26:15|
  2. 梅艶芳
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 かつては、「スクリーン」や「ロードショー」などにハリウッド映画の記事を書いていたライター。あるときは[AT],あるときは[ブリジット・ファン]、あるときは[アニタ・ムイ・ファン]と、・・・つい、その場の思いつきでHNが増えてしまったが、これからはfanfunfuan。仁侠映画、林青霞、ジュリー・アンドリュース、山口百恵さんたちは私の「ファン殿堂入り」した人たち。現在は、亡き梅艶芳(アニタ・ムイ)さんに夢中。因みに、写真はアニタです。
管理人へのメールは私のHPこちらから。

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