ムゲン・スペース・メモランダム

一度ファンになると、一生付き合っていくのが私のファン流儀。言い換えれば、そういう人しかファンにならない。私の世界はムゲン・スペース。夢中になれるって、しあわせ。

引越し荷物 28 梅艶芳故事 1

 軽い思いつきで「アニタは父の顔を知らない」を6月22日に書いたが、ちょっと間違いや思い違いがあることに気がついた。これではいけない、と反省。良く考えた末に、私なりのアニタ・ムイ・ストーリーというか、少なくても、彼女が本格的にデビューするまでのストーリーを真剣に書くべきだと思った。と言っても、私は広東語も北京語も分からない。中国語の記事は想像読みで理解している程度だ。できるだけ友人や知人の助けをかりたり、中国語と英語のバイリンガルのホーム・ページなどを参考にして私が理解したものを書くようにしたい。
 私はアニタの伝記を書くつもりは毛頭ない。ただ、彼女がどのような環境で育ち、香港を代表するエンターテイナーになったのか、に興味を覚えた。それを理解するには、ある程度、彼女のライフ・ストーリーを知っていたが良いだろう。彼女に才能があったからスーパー・スターになったのは言うまでもないが、才能だけで稀有なスターになった、とは言えない部分が多々ある気がする。そして、私は彼女のことを知れば知るほど、アニタの生き方に関心が深まってきた。私の手元にある彼女のテレビ・ラジオでのインタビューや雑誌のインタビュー記事をもとに、事実からあまりかけ離れないように注意しながら、私の推理や感想も交えて書くつもりだ。過去に書いたことと矛盾や重複する部分や前後するところもあるが、これから私が書くことが、日本人の私から見たアニタ像、「アニタ・ムイ・ストーリー」と理解していただきたい。
 いつか、香港人による、正当な「アニタ・ムイ伝記」が書かれることを切に願う。

 梅艶芳(アニタ・ムイ・イム・フォン)は1963年10月10日に香港で生まれた。はっきり、いつとはアニタも私の知る限りインタビューで話した事はないようだが、状況的に判断して、一家は彼女が生まれる前に、多分1962年に中国の広東州から香港へ移ってきた。いわゆる難民だ。彼女は末っ子で、二人の兄と姉、つまり、一番上の兄(ムイ・ケイ・ミン/梅[启攵]明)、二番目の兄(ムイ・タッ・ミン/梅徳明)、そして、4歳年上の姉(アン・ムイ・オイ・フォン/梅愛芳)がいた。
 彼女が生まれる前に父は亡くなったらしい(「父は戻ってこなかった、と母が言った」というアニタの言葉がある)。台湾のテレビ番組でのインタビューによると、父は船員だったようだ。彼の名前はどこにも書かれていない。生前の写真も香港へ来るときに散逸したそうだ。アニタは父の面影も知らなければ、生死も定かではないという状況で成長した。学校で父の日に絵を描かなくてはいけないときなどに、父はどんな容姿だったのだろうかと考えたそうだ。母に聞いても「背が高くてやせていた」くらいしか話してくれず、「兄や姉はみんな似ているのに、自分だけ似ていないので、もしかしたら拾われてきたのじゃないか?」と母に言ったことがあるそうだ。アニタは父のことを姉や兄に聞かなかったのかなぁ、とちょっと疑問に思うが、まぁ、ここはアニタが父に似ているとしていたほうが無難だろう。
 母(タン・メイカム/覃美金)は4人の子供をかかえたシングル・マザーだったから、一家を養うために外へ出て働くしかなかった。アニタは四つ年上の姉のアンと一緒に鍵がかかった家の中で留守番をさせられていた。母は彼女たちが近所の子供たちと遊んで悪いことを覚えるかもしれないと恐れ、外へ出ることを禁じていたのだ。片親だから、必要以上に、そのことにこだわったのだろう。だから、アニタはいつもドアにはめられた鉄格子越しに、子供たちが遊びまわるところや、家族がそろっての団欒を見ていたそうだ。たまぁに隣の家の子供たちと遊ぶことは許されたものの、必ず、アニタの家の中で、という条件がついていた。だから、アニタは姉と過ごす時間が多かった。
  1. 2006/08/03(木) 08:33:33|
  2. 梅艶芳
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 かつては、「スクリーン」や「ロードショー」などにハリウッド映画の記事を書いていたライター。あるときは[AT],あるときは[ブリジット・ファン]、あるときは[アニタ・ムイ・ファン]と、・・・つい、その場の思いつきでHNが増えてしまったが、これからはfanfunfuan。仁侠映画、林青霞、ジュリー・アンドリュース、山口百恵さんたちは私の「ファン殿堂入り」した人たち。現在は、亡き梅艶芳(アニタ・ムイ)さんに夢中。因みに、写真はアニタです。
管理人へのメールは私のHPこちらから。

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