9月の第一月曜日はレイバー・デイという休日。その翌日の今日から公共の学校の新学期が始まった。テレビの新番組も9月から始まるといったぐあいに、アメリカは9月が年度替りだ。
20年以上も前の今頃、妹の病名を知った。末期がんで余命2ヶ月。幸いにも、通っていたUCALはクォーター制(四学期制)だったので、新学期は10月だった。一学期だけなら休学が許されるとわかって、急いで札幌へ帰った。東京に住んでいた妹だが、治療のために札幌へ移動させたのだ。私はほとんど妹に付き添っていて病室に寝泊りしていた。がんは容赦なく妹の体内を蝕んでいった。宣告された2ヶ月が過ぎて、年が明け、UCLAの冬の学期が始まったので私はLAに戻らなければならなかった。それから、丁度、一ヵ月後に妹は帰らぬ人となった。もしものときは延命措置をしないでほしいと、母に伝えてあった。どんなに急いでも、LAから札幌へ着くのに2日間はかかる。機械で生かされていても妹は話すことができないのだから、早く苦痛から開放してあげるべきだと思ったのだ。
私はがん治療の当事者ではないが、それがどういうものであるのかつぶさに見てきた。だから、梅艶芳(アニタ・ムイ)が2003年の秋にどのような治療を受けたのか想像がつく。そういう治療を受けた人が、衣装をつけて高いヒールの靴を履いてステージを歩くなんて、信じられない。その上、歌を何曲も歌ってしまうなんて、人間業とは思えない。コンサートを8日間も開くなんて神業としか思えない。
アニタは「できる、と自信を持つ意志力だ」という。この意志力で数々の困難を乗り切ってきた。アニタ・ムイは超人なのだ。
同じ年回りだし、誕生日も3日間しか違わない「てんびん座」。火星のマイナス。ほんのちょっとだけ、アニタの心が分かる気がする。
- 2006/09/06(水) 09:17:36|
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